2013年3月7日木曜日

論理的な説明ができなくてもいい権利


アサーション権について


アサーション権は100以上あると言われています。まとめ方で数も変わりますが、現在、マートワンでは、アサーション権を分かりやすくするためにシンプルに次の9つと全体に共通する基礎(じぶん外の力とじぶん内の力)にまとめています。

 1.自分の行動を自分で選択して実行する権利
 2.他者と違う自分の価値観を大切にする権
 3.(知らない、できない、分からないなど)不完全であってもいい権利
 4.論理的な説明できなくてもいい権利
 5.自分の意見を主張しない権利
 6.間違いや失敗をする権利とその責任を果たす権利
 7.自分の考えや意見、行動を変更する権利
 8.他者の困難に対して援助の選択を自分で判断する権利
 9.周囲の期待に応えなくて良い権利

では今回は、論理的な説明できなくてもいい権利について説明していきましょう。
論理的というのは、バラバラに見えることや、関係性がないように思えることに関連性や共通性を見いだして、いまだ明確に解明されていないことや、これから起こることを分析、高い確率で推察することです。
いわゆる思いつきではありませんが、「論理的」の反対のポジションに直感があります。

人間はどうしょうもなく非合理的な生き物ですが、合理的に物事を進めることで円滑な活動を展開しょうとします。時に矛盾が生じるのは当然ともいえます。理屈で説明出来ないことが出てきます。人間は勘やひらめきで行動してもいいのです。自分の行動に他者の承認が必要なわけではないので、自分の行動を言葉で説明できなくてもいいのです。時には直感がもっともすぐれた判断基準になることがあります。
その説明を自分自身に問いかけても答えが出ないことはあります。それは論理的でなくても体験の積み重ねでひらめくデータベースなのです。言葉で説明できなくても自分の内では整合性がとれていることもありますが、整合性がとれてなくてもいいのです。

注意したいのは感情の表現はしてもいいけれど、感情的な行動は自分と周囲の人を傷つけてしまうことが多い点です。感情的な行動を少なくする方法は、感情を言葉で表現することです。感情を言葉にするには、まず自分の感情を認識します。ところが実はそれが結構、難しいのです。

感情的な行動をする人は、感じたことをワンクッション、間を置いて、どういう行動をするのがいいか考えることがなく、感じたことをそのまま行動に移してしまう点で問題なのです。時間にすればわずかな間ですが、自分の不安や不満に注目してしまい、どうするのがいいか相手目線で考えることを忘れてしまうのです。

考えて行動に移す場合は時間がありますが、その場合も感情的な決定をしてそれを行動に移しているだけなので、実際には自分の感情への注目だけで、ワンクッション、間を置いて相手目線で考えることが抜け落ちます。

相手目線で考えることは自分の感情を疎かにするわけではありません。人は他の人との間で暮らしていますので、愛し愛され、信頼し信頼され、双方向のWIN-WINな良い関係を求めているのが自然体です。相手目線で考えることは自分の感情を正直に表現するためなのです。
しかし、人は価値観が違いますし、立場や境遇の違いがあるので、望んでもできないことがあるのが普通なのです。これは仕事しているときも同じで、思うようにならないことが山ほどあります。そのなかで精一杯生きて、表現し、限界とそこにいる人の距離を思いやるのが自分を大切にすることに他なりません。

マートワンが提唱するビジネス・アサーションの中心になっているスイッチチェンジとは、物の見方を変えて最善、最適な行動をすることです。

感情的な行動も論理的な説明ができないことが多いのですが、これは論理的に説明できないと言うより、的確にとらえることが苦手だからです。
感情を認識する訓練を日頃からしていると説明できるようになります。この場合は、自分が最適な行動をとれるようにするために、自分に説明できるようになったほうがいいのです。

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